質の悪い睡眠行動は新型コロナウイルスのリスクを予測する

『Journal of Psychosomatic Research』誌に発表された研究結果によると、初期のクロノタイプ、1日7～9時間の睡眠、不眠症の欠如などの健康的な睡眠パターンは、痛風の新規発症リスクの低下と関連しているという。

痛風は高血圧、心血管疾患（CVD）、慢性腎臓病（CKD）などの多くの併存疾患と関連しており、睡眠習慣が悪いとこれらの疾患のリスクが高まります。

睡眠パターンと新たに発症する痛風のリスクとの関連を研究するために、中国の南方医科大学の研究者らは、英国居住者を対象とした集団ベースの前向き研究である英国バイオバンクからデータを収集した。

現在の研究では、個人（N=403,630）を睡眠行動と遺伝的リスクスコア（GRS）に基づいて新規発症痛風について評価した。 睡眠行動は研究募集時に自己報告されました。 低リスクの睡眠行動は、1 日あたり 7 ～ 9 時間の睡眠が得られ、クロノタイプが早く、いびき、不眠症、頻繁な日中の眠気がないことと定義されました。 これらの睡眠行動のそれぞれにポイントが与えられました。 睡眠スコア 4 ～ 5 ポイントを健康な睡眠、2 ～ 3 ポイントを中程度の睡眠、0 ～ 1 ポイントを悪い睡眠と定義しました。

研究対象集団の平均年齢は56.4歳（SD、8.1）歳で、参加者の44.2％が男性でした。 一般に、健康な睡眠をとっている人と睡眠の質が悪い人は非喫煙者である可能性が高く、CVD、高血圧、糖尿病、利尿薬の使用を患っている人は少なく、肥満指数（BMI）、血圧、タウンゼント貧困指数が低く、教育レベルが高かった。

中央値12.0年の追跡調査中に、1.1%の人(n=4270)が新たに発症した痛風と診断された。

新規痛風の発症リスクは、不眠症の症状がなく（調整ハザード比 [aHR]、0.87; P <.001）、健康な睡眠時間（aHR、0.93; P = .036）、および自己痛風のない個人の間で減少しました。いびきを報告しました (aHR、0.93; P = 0.027)。

痛風のリスクは、睡眠スコアが0～1の人と比較して、スコア5（aHR、0.79; P = 0.011）および4（aHR、0.80、P = 0.001）の人では低かった。 、健康的な睡眠をとっている人は痛風のリスクが低かった（aHR、0.79; P = 0.001）。

痛風のGRSで層別化したところ、新規痛風の発症リスクは、遺伝的リスクが低く、睡眠が中程度（ハザード比[HR]、0.71）または健康的（HR、0.68）である人、または遺伝的リスクが中程度で健康的な睡眠（HR、0.68）の人では低かった。 0.78) 対睡眠不足の人。 痛風の遺伝的リスクが高い個人のコホートでは睡眠との関係は見られず、痛風のリスクと睡眠の関係が遺伝によって変化していることが示されました（P = 0.043）。

サブグループ分析では、年齢、性別、BMI、喫煙状況、アルコール摂取量、利尿薬の使用、推定糸球体濾過率、および尿酸値は、睡眠と痛風のリスクとの関係を有意に変化させなかった（すべて P >.05）。

「我々の研究結果は、初期クロノタイプ、1日7～9[時間]の睡眠、不眠症が全くまたはほとんどない、いびきをかかない、頻繁に日中に過剰な眠気を感じないなどの健康的な睡眠パターンが、次のようなリスクの低下と有意に関連していることを示唆しました。」特に痛風の遺伝的リスクが低い人では、新たに痛風を発症する可能性がある」と研究著者らは指摘した。

「さらに確認されれば、我々の発見は、痛風の遺伝的リスクが比較的低い参加者の睡眠パターンを改善することによる痛風の一次予防と、痛風の遺伝的リスクが高い参加者に対するより包括的な介入戦略の重要性を強調している」と研究者らは結論付けた。

Wu Q、He P、Ye Z 他睡眠パターン、遺伝的感受性、新規痛風の発症リスク：英国バイオバンクの前向きコホート研究。 JサイコソムRes. 2023;170:111381。 土井:10.1016/j.jpsychores.2023.111381